タイトルを見られて、「はぁ、何言ってんだ」と思われた方、いらっしゃると思います。

こんな話、聞いたことありませんか？

膝が痛くて、病院に行って、

「ヒアルロン酸注射を、もう何回も打っている」

「病院に水を抜きに何度も行っている」

「膝にシップを張っているが一向に膝の痛みが治らない」

「接骨院に行って膝に電気を当てている」

 

膝の状態がこじれてしまうパターンですね。やもすれば、変形も入ってきてしまいます。

 

そもそも、膝が悪くなる原因は、膝を使うからです。

では、どうして痛くなる人と痛くならない人がいるのか？

それは膝が正しく使えていないからなんです。

 

少しわかりずらいと思いますが、聞いてください。

膝関節を使う時、膝だけ使うという事はあり得ません。

必ず足首（足関節）や股関節と一緒に動かします。

座っていても、歩く時でも、立っていても、やはり膝だけでは使いません。

ほとんどは膝の上下の関節、「股関節」や「足関節」と一緒に使います。

つまりセットなんです。

 

歩行時の状態が分かりやすいのですが、体重を乗せる時（過重位）と、乗せない時（非過重位）では、膝の状態は違います。そして、後方へけりだす時と前に振り出す時も膝にかかる負荷は違います。

要するに、膝関節は、膝以外の体の部位と連携しあって動いているんです。（歩いている）

そして、その連携の仕方には法則があります。

例えば片方の膝に体重がかかるとき、上半身は反対に倒れます。

この様に、体の他の部位との関係性がきちんと保たれていることが非常に重要なんです。

 

しかし我々の体は時にはおかしな癖がついてしまったり、ケガをしたりと、本来決められた、他の部位との関連性があるにも関わらず、そこに狂いが生じてしまう事があります。

皆さん想像してみて下さい、ご自分の膝が歩くときに、ほんのわずかに捻じられていたら、そして膝は膝自体が勝手に捻じれたりはしません。

そうさせる犯人は他にいます。

複数犯かもしれません。（個人的には主犯は股関節だと思っていますが）

いずれにしても、悪いのは膝関節ではありません。

膝は被害者なんです、なのに膝が悪い膝が悪いと、水を抜かれたり、注射を打たれたり、電気をかけられたりと、非常に気の毒な関節です。

こんなことを何か月も続けているといよいよ骨が変形してしまいます。

 

もう一度言います、膝に問題がある方は良く覚えておいて下さい。

 

膝が痛くても悪いのは膝じゃありません。（外傷や器質的に変質してしまったものは局所への処置も必要ですが）

では簡単な対処を一つお教えいたします。

 

膝の症状に試してみて下さい、以前の記事にも書きましたが、やはり主犯格の犯人は股関節です。

ですから、軽い症状の方なら、立って、腰を左右にぐるぐる回します。なるべく股関節を視点に回しましょう。右回し５０回、左回し50回。

それでもだめなら、テニスボールをお尻の側面に当てて、横になり、お尻の外側の筋肉をほぐします。

膝との関係性が崩れた股関節との整合性が復活してくるかもしれません。

その後、膝の具合を確認してみて下さい。

膝には触らないでください。

痛い膝を動かしすぎて、炎症が増えれば、変形が進む可能性があります。

 

当院にも多くの方が膝の疾患で来院されますが、その多くの人は膝を触りません。

もしも膝の痛みが中々治らない人がいたら。教えてあげて下さい。